
ホームケア
ご家庭での歯のお手入れにお悩みの方へ
お口の中を健康に保つために最も重要なことは、正しい生活習慣と、ブラッシング習慣です。
このページでは歯ブラシの仕方、補助道具の使い方を紹介しますが、
ご自身に合った道具は歯科医院で確認することをおすすめします。ご来院時に気軽にお問い合わせください。
ハブラシの使い方について
歯みがきのポイント
ムシ歯や歯周病の予防は、まず毎日の歯みがきから。毎日歯みがきで、しっかりと歯がきれいに磨けるよう歯みがきが上手にできるポイントをまとめてみました。

1.歯ブラシの持ち方
鉛筆を持つように軽くにぎります

2.歯を磨く順番
磨き忘れがないように順番を決めておくとよいでしょう
※順番は必ずしも図のようにしなくて良いですが、重複しないようにしましょう

3.ブラシの動かし方
歯ブラシを小刻みに動かします(1ヶ所でだいたい10~20回程度)

4.歯ブラシの当て方
歯と歯ぐきの間は45°の角度で斜めにあて、前歯の後ろは歯ブラシを縦に使います。 奥歯のかみ合わせ面はまっすぐ(前後に動かします)、奥歯の後ろ側は 歯ブラシの「つま先」を使いましょう。

5.デンタルフロスの使い方
歯ブラシだけでは歯と歯の隙間の汚れを落とすのは難しいので、デンタルフロス(糸ようじ)を使用しましょう。
そっと差し入れて、前後に細かく動かし汚れをかき出します。
ちょっとしたコツを知ることで、磨き残しをかなり減らすことができます。ムシ歯と歯周病の予防は毎日の歯みがきから!
ハブラシの選び方と交換時期
どんなハブラシが良い?

●毛のかたさ
やわらかめ~ふつう
歯や歯ぐきの状態によって違うので、歯科衛生士にご相談ください。
●毛束
3列のタイプが磨きやすい
●ヘッドの大きさ
小さめ、ストレートのタイプ
毛先の開いたハブラシを使うと…?

毛先が開いたハブラシでは、どんなに正しくブラッシングしても、磨いているようで実は磨けていません。さらに開いてしまった毛先が歯ぐきにあたることで歯ぐきが退縮し、露出した歯の根元からムシ歯になることもあります。
歯ブラシの開く具合によるプラーク除去率
(日本小児歯科学会報告より)
新しいハブラシ | 100% |
---|---|
毛先が少しヒライタハブラシ | 80.8% |
毛先がひらいたハブラシ | 62.9% |
ハブラシの交換時期は?
- ●ハブラシ交換の目安はおよそ1ヶ月!(1日3回のブラッシング)
- ●ハブラシを後ろから見て、毛先がヘッドの台座よりはみ出して見えるようになると、取替えのサインです。毛先の開いたものは、早めに交換しましょう。
- ●1ヶ月もたたないうちに毛先が開いてしまうのは、ブラッシングに力を入れ過ぎです。軽い力で磨きましょう。
- ●毛先が極端に細くなっているもの(システマタイプ)は使い方、使用目的が違うと効果がありません。
デンタルフロスの使い方
コツをつかんでキレイにお掃除
1.デンタルフロスを入れるコツ
■歯と歯ぐきの境目にフロスをしっかり入れる

フロスの通し方
歯と歯の間にフロスをゆっくりスライドさせながらやさしく入れていきます。
接触点を通過するときはきつい感じがしますが、勢いよく入れると歯ぐきを傷つけてしまうので注意

フロスのスタート位置
次に、歯と歯ぐきの境目よりちょっと下の位置、つまりフロスが歯ぐきに少しかくれるまで入れます。
最も歯垢(プラーク)がたまる場所です。
2.デンタルフロスを動かすコツ
■歯に沿わせ、掻き出すように前後に動かす

フロスをVの字にする感じで歯に沿わせ、ゆっくり前後に動かしながら上へ移動し、接触点まで行きます。
タオルで背中をこすっているようなイメージで歯垢を掻き出します。

反対側も同様に、スタート位置にしっかりフロスを入れ、接触点まで掃除します。
3.次の歯に移動するときのコツ
■歯垢の付いていないキレイなフロスで掃除する

フロスの抜き方
通すときと同じように、前後にスライドさせながらゆっくりとフロスを抜きます。

キレイなフロスを用意する
フロスに歯垢が付いた状態では掃除の意味がありません。次の歯にフロスを入れる前に、使う場所をずらすか水で洗浄し、フロスがキレイな状態で掃除しましょう。
デンタルフロスをじょうずに利用して、歯周病を予防しましょう。
歯間ブラシの使い方
歯間ブラシの種類とサイズ
サイズ | 最小通過径 | 歯と歯の間 |
---|---|---|
1(SSS) | ~0.8mm | 狭い |
2(SS) | 0.8~1.0mm | ↓ |
3(S) | 1.0~1.2mm | ↓ |
4(M) | 1.2~1.5mm | ↓ |
5(L) | 1.5~1.8mm | 広い |

L字型・I字型
L字型
奥歯の歯間部で使いやすい
I字型
前歯の歯間部で使いやすい
歯間ブラシの使い方

歯間部にゆっくり歯間ブラシを挿入して前後に数回動かします。
このとき歯肉(歯ぐき)を傷つけないよう気をつけましょう。

使い終わったらブラシ部分を水洗いして乾燥させておきましょう。
正しく使うために
- ★歯と歯の間が狭く、挿入しにくい場合、無理に差し込んだり回転させないようにしましょう。歯ぐきを痛めます。
- ★毛先が傷んでバラバラになった歯間ブラシや、ワイヤーが曲がってしまった歯間ブラシは使わないようにしましょう。
- ★「歯ブラシで磨いた後の歯間ブラシ」を毎日の習慣にしましょう。
ワンタフトブラシで歯みがき
毎日ていねいにブラッシングをしても、どうしても磨き残してしまう部分はありませんか?
ムシ歯や歯周病になりやすいところに毛先が細いワンタフトブラシを使い、ピンポイントでキレイにしましょう。
■使い方
ワンタフトブラシの毛先をやさしくあて、細かく振動させます(1ヶ所20回くらいを目安に)
※歯肉が赤く炎症している場合には、やさしく筆でなぞるように動かします
ワンタフトブラシは、ゴシゴシ磨きではなくスポット(点)でブラシをあてます。そして、細かく振動させることにより毛細管現象でプラークを吸い取る仕組みで歯や歯ぐきを清掃します。

- ●歯と歯の間、歯茎の境目に
- ●前歯の裏側
- ●歯ならびのよくない部分
- ●奥歯の裏側やかみ合わせの部分
- ●孤立歯の周り部分
- ●矯正している歯
■保管と交換時期
- ●使い終わったブラシはよく洗って乾燥させましょう。
- ●毛先にコシが無くなったり、毛先が開いてきたら交換しましょう。